教育懇談会

― 海外で育つ子どものことばの力 ―

     

 

海外勤務に帯同する子どもたち、ドイツなど海外で生まれ育った子どもたち。 

彼らのことば力とアイデンティティを長年研究し実践されてこられた川上郁雄先生をお迎えしての懇談会です。

日本とドイツ、海外赴任地など環境は様々であっても、複数の言語・文化背景に暮らす子どもたちに家庭や社会がきっちり向き合うことの大切さや課題などを話し合います。

 

   

日時  2017年3月4日(土) 14:30~16:00

場所  惠光ハウス

参加費 5ユーロ 当日会場にて

 

 

川上郁雄先生プロフィール:

早稲田大学大学院日本語教育研究科教授。専門は日本語教育、文化人類学。

文部科学省の「学校教育におけるJLSカリキュラムの開発に係る協力者会議」委員。

主な編著書は「移動する子どもたち」と日本語教育-日本語を母語としない子どもへのことばの教育を考える(川上郁雄編著、2006、明石書店)

「移動する子どもたち」の考える力とリテラシ― -主体性の年少者日本語教育学-(川上郁雄編著、2009、明石書店)

「移動する子ども」という記憶と力―ことばとアイデンティティ(川上郁雄編 2013年、くろしお出版)他多数。

 

 

ー 川上郁雄先生の著書 ー

商品の詳細

日本語を学ぶ/複言語で育つ-子どものことばを考えるワークブック

2014/10/21  川上 郁雄、尾関 史:太田 裕子

 

 


商品の詳細

 

「移動する子ども」という記憶と力 (リテラシーズ叢書)

2013/3/8 川上 郁雄(編)

商品の詳細

「移動する子どもたち」のことばの教育学

2011/2/24 川上郁雄

 

「移動する子どもたち」の考える力とリテラシー

2009/1/27 川上 郁雄

移民の子どもたちの言語教育―オーストラリアの英語学校で学ぶ子どもたち

2012/6 川上 郁雄





教育懇談会レポート


川上郁雄先生をお迎えしての教育懇談会は、海外に住んでいてなかなか専門家の方にお話を伺う機会がない保護者の皆さんにとって貴重な機会となったようで、もっともっとお話が聞きたかった、という声を多くいただきました。

 

当日は40名以上の参加者が熱心にお話を聞き、質問が飛び交いました。

川上先生は具体的な事例をいくつも紹介して、こどもたちの立場に立っての目線、考え方からお話をしてくださるので、親目線、大人目線ではない、子どもの気持ちを理解しようと

私たちがついつい見過ごしてしまうこどもたちの置かれている状況を再認識してハッとさせられるお話が多々ありました。

 

はるばるお越しいただき素晴らしいお話をしてくださった川上先生、会場を提供してくださった惠光ハウス、積極的に発言してくださり、より有意義な場にしていただいた参加者の皆様に改めて感謝申し上げます。

 

 

~参加者の声~

 

・非常に興味深く参考になるお話が聞けました。学術的なお話はもちろんですが、実際に複数の言語的また文化的な背景を持つ子どもたちの「生の声」が聞け、実態や現状に触れられたことがよかったです。

 

・期待以上の内容でした。先生がご研究されている分野をかみ砕いて一般的にわかりやすくご説明くださったのでとても理解しやすかったです。特にアイデンティティは一人の中に複数あり、接する相手やそのときどきによって変化するというお話を興味深く聞きました。

 

・国籍と言語が一致しない状況が一般的になってきているようですが、そのような子どもたちのアイデンティティについて知りたいです。

 

・これまでは「まぜ語」を日本語の語彙量が不足しているのが原因と苦々しく思っていましたが、個性として受け止める必要があるのだと考えが変わりました。移動する子ども達と接点を持つ私たちにもハイブリッド性が求められているのだと思います。これが今後の世界的な課題だと思いました。

 

・複数の文化的背景を持つ子どもの子育てについてあまり知識がなかったので、ヒントをいただくために参加しました。同じような状況の子どもが現代は多くいると聞き、大変心強く感じるとともに、そういった子ども同士で集まることの大切さを感じました。

 

・参加者の方の発言も大変参考になりました。(親は自分のドイツ語力を棚に上げて子どもに高い日本語能力を期待するが、それは子どもにとって受け入れがたいという内容)

 

・先生のお人柄が楽しく、面白く聞かせていただきました。

 

・ドイツで子育てするわたしの最大の関心事は子どもの日本語。ドイツにいながら専門家の講演を聞けるチャンスがあるとは思わなかったので感謝しています。

 

・どうしたら子どもが日本語を学んでくれるかという疑問に対して、「親は、子どもが日本語でコミュニケーションを取る喜びを味わえる場を提供する」ということでした。さらに具体的な事例やアドバイスが聞けたらよかったです。

 

・自身が移動する子どもである参加者の方の発言が興味深かった。

 

・知り合いでドイツ育ちの国際児の方に今回の講演会の内容を話したところ同じ実体験を話してくれた。このようなドイツ育ちで日本語を学んだ方との懇談会などがあったら面白いと思う。